rimit mind...
朝が苦手だ。
窓から射し込む陽射しが苦手。
朝が始まる。
私は眠る。
私の夜は朝日とともにやってくる。
夜の速度は心音をなぞるように変化し
わたしはひとり、夜に漂う。
月が時々雲の切れ目から顔を出す。
いつの日からか星を掴める自信を地面に落として割ってしまった。
あたしは、あたしが怖くなる。
あたしの意志とは違う方向へ向かってゆくしこうの影に飲み込まれる。
ああ、真っ暗だ。
ああ、常闇だ。
そうだった。
ここは夜の真ん中で、夜の速度は早まっていく。
私の夜に朝はこない。
昼も夕方も、存在しない。
常闇。
陰鬱。
それでいい。
それがいい。
わたしに朝は必要ない。
夜明けに怯えて、朝を拒む。
世界の速度は私を置いて、
私の速度は離れていく。
夢を見ていたい。
忘れてしまいたい。
全て、全てを知ってしまえ。