暴力的な善意と愛の狭間について
きっと、、これは喜ぶべき出来事なんだろうな
でも、あんまり喜べないな
そんな時、わたしはどう振る舞ってもこの出来事はもう回避不可能なんだなと絶望してしまう、
久しぶりだからだろうか、たどたどしくどこかご機嫌伺いをしているような明るく可愛い声が真っ暗な部屋に嫌ってほど響いていた
ベッドに入る気力もシャワーを浴びる気力もないけれどなんとなく幸せだったなーと思える1日を胸にゆっくり眠りに落ちていく算段だったのに、、
一晩たった今でもわたしはすごく言葉にできない気持ちに押しつぶされそうになっている
どうしてこんなことになっているんだろう、、、
思考を停止しかけてためにぼんやりした頭のまま、その言葉だけがどんどん大きくなっていって、ついには目眩と吐き気に襲われた
まっさらな善意
むきだしの渇望
どこまでも大きくて深い愛
そのどれもが尊くてそれを無限に注いでくれるこの子の存在にわたしは幾度となく救われてきたはずなのに
今やそのどれもが重たくてほんの少し恐怖に変わりつつあるという事実に頭を心をぼこぼこに殴られまくっている
わたしは薄情な人間なのかもしれない
あの子はきっと、とても寂しかったんだろう
あの子はきっと、SOSを出していたんだろう
あの子はきっと、、、
付き合いが長いからこそ、色んなことが簡単に予想できてしまうからこそ返す言葉が見つからない
素直に、喜べない
そんなわたしの感情にきっと彼女も気付いてしまったから繰り出される言葉はだんだんと善意の説明に偏っていって、その言葉はわたしの中に鉛みたいに溜まっていったんだと思う
わかるよ、わかってるよ
あなたがわたしを想ってしてくれたことだってことくらい
それでも、その気持ちがすごく辛いんだよ今
そう言えたら、どれだけ楽になれるだろう
だけど、可愛いあの子にそんなこと口が裂けても言えやしない
わたしをこんなに愛してくれるあの子だけは、傷つけたくない
わたしはどうすべきで、どうしたいんだろう
暴力的な愛って言葉はよく聞くけれど
善意にだって暴力的な一面が密かに潜んでいるんだね
昨日も今日も、わたしの口からはどうしよう、どうしたらいい?が止めどなく溢れてしまって
自分が情けなくって泣いてばかりだ
楽になりたい
でも、わたしだけ楽になんてなれない、
わたしもまた、暴力的な善意を振るってきたのかもしれない
あーあ、あーあ
悩んでも答えの出ない問題は嫌いだ
いつまででも頭の中から消えてくれないから